ホルモンバランスやお腹が大きくなることで多くの妊婦さんが便秘に悩まされていますが、便秘薬にも座薬タイプがあるのをご存知でしょうか?
座薬は直接薬を入れることが出来るので良く効きそうですが、妊娠中に座薬を使っても大丈夫かどうかは気になりますよね・・・・。
病院で処方されたりドラッグストアに並んでいる様々な薬は使い方によって経口薬、外用剤、注射・点滴薬、座薬、吸入薬などに分かれています。
使用する目的は同じでも、どのタイプの薬を使うかによって少しずつ効果が違ってきます。
肛門から直接薬を注入することに抵抗がある人も多いと思いますが、座薬の一番の特徴は、市販の一般的な便秘薬と比べて副作用が少なく即効性があることです。
腸で無理矢理ぜん動運動を起こさせるものではないので、妊婦さんの便秘解消のために病院で処方されるものもありますし、薬局で座薬タイプの便秘薬を購入することも可能です。
副作用が少ないとはいっても薬であることは間違いないので、妊娠中の人は説明書を読んで妊婦でも使用出来るのか確認してから使うようにしましょう。
どんな作用で便秘を解消させるの?
一般的な便秘薬は夜寝る前に飲み、翌朝に排便を促しますが、座薬は注入してから30分~1時間で効果が出るという即効性があるので、すぐ解消したい辛い便秘や検査前の排便を促すためには有効です。
座薬と一言で言っても、炭酸水素ナトリウムのガスで刺激するものや、大腸の粘膜を刺激することで便の滑りを良くするものなど、さまざまな種類があります。
炭酸水素ナトリウムを含む座薬を肛門に入れると、二酸化炭素が発生します。
肛門で発生した二酸化炭素が腸に届くことで、腸が刺激され便を押し出すためのぜん動運動をするようになるのです。
座薬は副作用の心配はほとんどありませんが、大腸の粘膜を刺激するタイプの座薬は腹痛や下痢を伴うこともありますので、医師に相談するなどして自分に合った座薬を選ぶと良いでしょう。
座薬の体への耐性は?浣腸とは何が違うの?
座薬は、薬の作用によって腸でぜん動運動を起こすものではないので、体への耐性はありませんが、常用していると、座薬の刺激がないとぜん動運動が起きなくなってしまうこともあります。
あくまでも、自力排便が困難なときにだけ使用するようにしましょう。
肛門から注入するものといえば、浣腸の方が一般的かもしれません。
浣腸は肛門から液体を注入して腸へ刺激を与えるものですが、刺激の度合いが座薬よりも強いため、浣腸と座薬を比べるなら座薬を使う方が体への負担は少なくなります。
座薬も浣腸も、刺激を与えて腸内にたまっている便を出すためのものなので、根本的な便秘の解消にはなりません。
座薬を常用し、体がその刺激に慣れてしまえば、それを使って便秘を解消することが出来なくなってしまいます。
食べ物や生活習慣を見直したり適度に運動したりして、自力排便が出来る体作りを一番に考えましょう。
どうしても辛いときの対症療法として、座薬があるという程度にとどめておきましょう。