ストレスが慢性的に蓄積されると、体にはさまざまな不調が起こるようになります。
不眠や便秘、肌荒れ、疲労の蓄積などが代表的な不調の症状です。特に排泄は、『体に備わる自律神経』によって制御されているため、ストレスを感じると便秘になる人が多くなります。
現代人はストレス社会に生きていると言われています。
インターネットやSNSによる人間関係の複雑さ、仕事のハードさ、テレビや携帯電話による夜更かしなど、さまざまな何気ないことが、私たちの体にとってはストレスとなっているのです。
体に備わる自律神経が便秘に影響を与える?
人間の体には自律神経というものがあります。
基本的に日中仕事をしたり体を動かしたりしているときは、交感神経が優位な状態です。
そして、夜お風呂に入ったり眠ったりするときは副交感神経が優位になります。
自律神経は太陽の光に連動しており、体内時計が正常であれば太陽の光を浴びることで交感神経のスイッチが入り、太陽が沈むことで副交感神経のスイッチが入るよう体にリズムが刻まれているのです。
また、リラックスしている状態においては副交感神経が優位になり、ストレスを感じているときは交感神経が優位になると言われています。
リラックスしたときに出る副交感神経によって腸の働きは活発になりますが、脳が不安や緊張を感じるとそれが腸に伝わってしまい、腸の機能が低下してしまいます。
離れた場所にある臓器ですが、脳と腸に密接な関係があるのがわかります。
ストレスによる便秘『痙攣性便秘』
痙攣(けいれん)性便秘は、ストレスが原因で起こる便秘の代表です。
痙攣性便秘は名前の通り、腸が痙攣することで起こる便秘なのですが、ストレスにより交感神経が刺激されすぎて大腸の動きが過敏になって起こります。
市販の便秘薬は動きの悪くなった腸を動かす作用があるため、ストレスからくる便秘には逆効果になります。
ストレスからくる便秘のもう一つが過敏性大腸炎です。これは、便秘と下痢を繰り返すもので、痙攣性便秘が長く続いていると過敏性大腸炎と診断されます。
ストレスによる過敏性大腸炎の症状は、腹痛と腹部の違和感、便の異常などです。
ストレスによる便秘の解消法
自律神経を正常に戻すことが、ストレスによる便秘解消の近道です。
生活習慣の改善や規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
また、バランスの良い食事や体を動かすことでストレスを発散させ、自律神経が整い辛い便秘も解消されていきます。
薬物療法は対症療法にしかなりませんので、根本的な解決をしていきましょう。