今までは便秘になったことがない人でも、妊娠中期になると便秘になる場合があります。
なぜ妊娠中期になると急に便秘になってしまうのでしょうか?
妊娠中期は4ヶ月~7ヶ月(16~27週目)の頃で、安定期に入り、妊娠初期のようなツワリなどの体調不良に襲われることも少なくなる頃です。
この頃の赤ちゃんは骨や筋肉も作られ大きく成長しているため、お腹の丸みが目立ち始める時期でもあります。
妊娠中期になると、普段は便秘にならない人でも排便の回数が減り便秘になることが多くなります。
妊娠中期に便秘となってしまう原因。。
妊娠中期に便秘となってしまう原因としては、
『女性ホルモンの影響』と『子宮による腸の圧迫』が考えられます。
妊娠するとプロゲステロンというホルモンの分泌が多くなるのですが、このプロゲステロンは流産するのを防ぐために、子宮の収縮を阻害する作用があります。
このプロゲステロンの子宮収縮抑制の作用が大腸にも届いてしまうと、便を体の外に押し出すためのぜん動運動が起こりにくくなってしまいます。
また、プロゲステロンには子宮に羊水を貯めようとする作用もあるため、便の水分が必要以上に吸収されることになります。
その結果、水分がなく、固くなってしまった便は、腸の中をスムーズに移動出来ずに腸内に溜まってしまうのです。
赤ちゃんが大きくなると、子宮も一緒に大きくなります。そして大きくなった子宮は、胃や腸を圧迫し始めるのです。
圧迫された腸管内は通常時よりも細くなっているため、便が通りにくくなってしまっています。このため、便が腸管内に長く留まることで、水分を失い固くなり、排出が困難になってしまうのです。
妊娠中期の便秘対策はどうすればいいの?
毎日あった排便が数日おきになったり、便の排出が困難で残便感が残ったりする辛い便秘。
妊娠中期はお腹の赤ちゃんのことを考えて、便秘薬は服用出来ませんので、日々の生活で便秘にならないように気をつけなければなりません。
水分と食物繊維をたっぷり摂り、いつ排便があったか記録するようにしておきましょう。
また、普段便秘のない人でも、妊娠中期になると便秘の症状が出やすくなります。
乳酸菌やオリゴ糖など、妊婦でも安心して取り入れることが出来る食品を選んで取り入れましょう。
妊娠中にも使えるオリゴ糖のサプリとしては、カイテキオリゴとはぐくみオリゴが有名です。
あまりにも便秘がひどい場合は、検診時にかかりつけの医師に相談してみるのも良いですね。
体に負担をかけない漢方など、溜まっている便を出す薬を処方してもらえることもあります。
運動も大切です。体が重くなって来る頃ではありますが、適度に体を動かし、筋力を落とさないように心がけましょう。