尿の色とうんちの色は自分の体のバロメーターになっています。
特に尿の色は、一日に何度もおしっこをするので、トイレの度に確認しておくと病気などの体の異常の早期発見に繋がりやすいです。
様々な原因で尿の色が変わりますが、女性は妊娠すると尿の色の変化を感じる場合が多々あります。
朝一番の尿は日中に出る尿よりも色が濃い場合がほとんどですが、人間の尿は健康な状態であれば淡い黄色をしています。
尿の黄色の正体は肝臓から分泌される消化液ビリルビンの色です。
水分を沢山摂っていると消化液であるビリルビンが薄くなるため透明に近い色に、水分が不足していると消化液ビリルビンの濃度が高くなるため濃い黄色になります。
尿の色によって病気を判別出来る場合もあるほど、尿の色は健康を表す指針となるのです。
妊娠すると尿の色がどう変わるのか、原因もあわせてみてみましょう。
妊娠すると尿の色が変わるのはなぜ?
上で書いたとおり、尿の色は尿中のビリルビン濃度によって変わります。
妊娠中に尿の色が変わると感じる人が多いのは、汗をよくかくことや水分不足によるものが原因の場合が多いです。
妊娠初期でツワリがひどく水分補給が十分に出来ていないときや、暑い季節に妊娠中であることがあげられます。
また、妊娠中は体温が高くなり汗をかきやすくなるので、失われる水分も多くなります。
妊娠後期になると子宮が膀胱を圧迫するようになりますが、トイレの回数が増えるのが嫌で水分補給を十分に行わない人も多く、尿の色が濃くなる場合もあります。
十分な水分が無くて尿の回数が減ると、尿中の水分が体内に吸収され尿の濃度が高くなることが原因です。
しばらく経つと通常の尿の色に戻りますが、不安な場合は病院で検査を受けると良いでしょう。
妊娠中、尿の色が濃くなったときに注意することは?
妊娠前より汗をかきやすくなりますが、特に、寝ている間に汗を沢山かいていると、朝起きたときの尿の色が濃いというケースが多くなります。
寝る前に水分補給をしっかりしてから寝るよう心がけましょう。
また、腎臓や膀胱、尿管、尿道で炎症が起きていて尿が赤くなることもまれにあります。
尿の異常により、妊娠中毒症の有無を判断することも出来ます。
妊娠中毒症は、早産や死産など母子共に危険な状態にさらすものなので気をつけなければなりません。
おしっこへ行く回数が減ったり、尿検査で尿タンパクが+になったりします。
母子共に健康な状態で出産を迎えるためには、尿の色だけでなく回数や尿に含まれている成分などもしっかりとチェックしておくことが大切です。
尿の色が濃い期間があまりにも長く続くようなら、医師の診察を受けた方が安心出来るでしょう。